親の死後の相続まで考えてしまう

「親が70歳を過ぎたら読む本」(村田浩之著/ダイヤモンド社)では、親が死んだ後の遺産相続のことまで対策しておくように勧められている。

生きてるうちから死んだ後のことを考えるというのも、何だか死を急がせてるようで本人にとっては気持ちが良くないと思うのだが、そうやって先延ばしにしたご家庭で結構もめているらしいのだ。

「うちは財産なんかないから大丈夫」とタカをくくっているところこそトラブルは起きやすい。

少し前から相続税に関連した改正が施行され、相続税の課税対象となる範囲が増えた。

基礎控除に関しては以下のように変更された。

<変更前>

基礎控除額・・・5,000万円+1,000万円×法定相続人の数

<変更後>

基礎控除額・・・3,000万円+600万円×法定相続人の数


これは結構大きな変更で、都内に自宅の不動産を所有していて相続人も1,2人のような家庭では相続税が課税される可能性がある。

預貯金に関しても家族が知らないだけで、かなり貯めこんでいる可能性だって考えられる。

まぁ、預貯金があれば相続税の支払いにあてられるが、困るのは不動産はあるけど現金はない場合だ。

不動産を現金化できれば良いが、売れるケースばかりではない。

それに相続税の支払いには期限がある。

だから親が生きているうちから、相続税がかかってくるかどうかぐらいは知っておく必要がある。

そして、もう一つの大きな問題が相続人同士の遺産分割だ。

いくら「財産がない」といっても、ゼロやマイナスでない限り、相続人としては少しでも多くほしいのが本音だ。

他の兄弟のほうが遺産を多く受け取ると、やっぱり損をした気持ちになるのはしょうがない。

そんなわけで遺産の総額が多いか少ないかにかかわらず、遺産分割は揉めやすい。

早めに親が遺言書を書いていてくれれば遺産分割の話し合いをせずに済む。

遺産は遺言書に指定されたとおりに分けられるからだ。

そのあたりのノウハウについても、以下の本の中に示されている。


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