早めの任意後見契約現在、65歳以上の4人に1人は認知症かその予備軍とされている。これを聞くとけっして「うちの親は大丈夫」と楽観視できない。「親が70歳を過ぎたら読む本」(村田浩之著/ダイヤモンド社)では、親の認知症対策として判断力がしっかりしているうちから「任意後見契約書」を作成することが勧められている。任意後継契約書とは、認知症になどで本人の判断力が不十分になった時に、本人に代わって財産管理や介護の手配を行う人をあらかじめ定めておく契約書だ。当たり前だが、認知症になってしまってからではこの契約書は作成できない。この契約書を作成しておけば、親にとっても安心であることはもちろんだが、子にとっても財産管理に関して他の兄弟やまわりからとやかく言われずに済む...14Dec2017fuan
公正証書遺言にすべき理由「親が70歳を過ぎたら読む本」(村田浩之著/ダイヤモンド社)によれば、親が遺言書を作成する場合には、公正証書遺言というかたちにしておいたほうがいいらしい。遺言書の作成方法には、いくつかの種類があるが、もっとも一般的なのが自筆証書遺言だ。これは遺言者本人が直筆で遺言を書き、金庫などに保管しておくというものだ。しかし、死後に問題となるのが、「本当に本人が書いたのか」「改ざんされていないか」などの疑念が生じやすい点であり、さらに相続人が故意に隠ぺいしたり、保管場所が分かりにくくて見つからなかったりする。また自筆証書遺言は家庭裁判所に持っていて「検認」という手続きを受けなければならないから、相続人は余計な手間を負うことになる。これに対して、...07Dec2017fuan
親の死後の相続まで考えてしまう「親が70歳を過ぎたら読む本」(村田浩之著/ダイヤモンド社)では、親が死んだ後の遺産相続のことまで対策しておくように勧められている。生きてるうちから死んだ後のことを考えるというのも、何だか死を急がせてるようで本人にとっては気持ちが良くないと思うのだが、そうやって先延ばしにしたご家庭で結構もめているらしいのだ。「うちは財産なんかないから大丈夫」とタカをくくっているところこそトラブルは起きやすい。少し前から相続税に関連した改正が施行され、相続税の課税対象となる範囲が増えた。基礎控除に関しては以下のように変更された。<変更前>基礎控除額・・・5,000万円+1,000万円×法定相続人の数<変更後>基礎控除額・・・3...29Nov2017fuan
老人ホームも人で選ぶのね「親が70歳を過ぎたら読む本」(村田浩之著/ダイヤモンド社)では、老人ホーム選びのポイントとして、以下のような5つのポイントが挙げられている。1.施設長の能力2.介護リーダーの能力3.入居率4.施設の雰囲気5.入居者と家族による評価このポイントを見て気づくのは、やはり親のために老人ホームを選ぶときに大切なのは「人」だということだ。施設見学などに行くと、どうしても建物外観の美しさや室内の新しさなどに目がいってしまいがちだ。あとは食事がおいしそうだとか、どんな娯楽があるかなど。確かにそれらも重要だが、より重視すべきなのは目には入りにくい部分というわけだ。食事や介護サービスの質も含めて、ホーム内で提供される「ソフト」の部分というのはスタッ...22Nov2017fuan
サンドイッチ世代ど真ん中「親が70歳を過ぎたら読む本」(村田浩之著/ダイヤモンド社)によると、40,50代のことをサンドイッチ世代というらしい。なんだかおいしそうなのでサンドイッチ世代ど真ん中の私は少しうれしくなったが、よくよく読んでみると全然良い意味ではない。親の介護と10代の子どもの世話にギュウギュウ挟まれて苦しんでいる状況をあらわす言葉らしいのだ。「サンドイッチ世代」というキーワードはもともとアメリカで使われ始めた言葉らしいが、アメリカの中高年も悩みは同じなんだと思うと切なくなる。サンドイッチ世代の悩みは老親と子どもだけではない、職場でも何かと責任の増える世代だから上司と部下の間で板挟みになり、嫁と姑の間でも小さくなって、本当にローラーにひかれてペラ...15Nov2017fuan